夏のペット写真の撮り方。
暑さに気をつけて夏らしい一枚を
青い空、ひまわり、縁側のすいか。夏は絵になる被写体の宝庫ですが、ペットにとっては一年でいちばん過酷な季節でもあります。この記事では、暑さへの配慮を最優先にしながら、夏らしい一枚を残すコツをまとめました。合言葉は「涼しく、短く、無理せずに」です。
大前提: 撮影より、暑さ対策が先
夏の撮影の話を始める前に、いちばん大切なことから。真夏の日中の屋外撮影は、基本的に避けましょう。犬は人間より地面に近く、照り返しの熱をまともに受けます。アスファルトは素足で触れないほど熱くなり、肉球をやけどする危険もあります。
屋外で撮るなら、朝の涼しい時間か、日が落ちてから。撮影は短時間で切り上げ、水分補給と日かげの確保を忘れずに。ハアハアと呼吸が荒い、動きたがらないなどの様子が見えたら、撮影は即終了です。かわいい一枚より、その子の体調。これだけは絶対の優先順位です。
朝夕の「マジックアワー」は夏の特権
安全第一で消去法的に残る朝夕の時間帯は、実は写真的にも最高の時間です。朝の斜めの光はやわらかく澄んでいて、夕方は世界がオレンジ色に染まる。写真好きが「マジックアワー」と呼ぶ、一日でいちばん美しい時間帯です。
早朝の散歩道、夕暮れの公園。涼しくてその子の表情も生き生きし、光もドラマチック。夏の屋外写真は、この2つの時間帯に集中させましょう。真昼の炎天下より、ずっと良い写真が撮れることをお約束します。
夏らしさを演出する小物とシーン
ひまわりと一緒に
夏写真の王様といえば、ひまわり畑。ただし畑は日かげが少ないので、朝いちばんの時間帯に短時間で。一輪のひまわりを部屋に飾って、窓辺で一緒に撮るという省エネ版でも、夏らしさは十分に出ます。
浴衣・甚平風の装い
ペット用の浴衣や甚平は、夏祭り気分の記念写真にぴったりです。ただし夏場の着衣は熱がこもるので、冷房の効いた室内で、着せるのは撮影の数分だけに。嫌がる子には、そばに置くだけでも絵になります。
すいか・かき氷などの夏モチーフ
すいか、ラムネ瓶、うちわ、風鈴。夏の小道具をそばに置くだけで、季節感のある一枚になります。小物はひとつかふたつに絞るほうが、主役のかわいさが引き立ちます。食べ物モチーフは誤食に注意して、撮影中は目を離さないこと。おもちゃのすいかなど、ペット用グッズを使うのも安心です。
水遊び
水が好きな子なら、浅いビニールプールでの水遊びは夏最高のシャッターチャンスです。水しぶきは連写で、ぶるぶるの瞬間は動画で押さえるのが鉄板です。防水でないスマホは、濡れない距離からズームで狙いましょう。遊んだあとは、しっかり体を乾かしてあげることも忘れずに。
夏の夜という穴場
夏ならではの穴場が、夜の撮影です。夕涼みの散歩、縁側やベランダでの夜風タイム、窓越しの花火や遠雷。昼間が過酷なぶん、夏は夜が主役の季節でもあります。
夜の撮影は光量との戦いになるので、街灯や玄関灯の近くなど、明るい場所を選んで。ブレやすい環境では、静止した瞬間(座った、伏せた)を狙うのがコツです。花火大会への同伴は、大きな音が苦手な子には強いストレスになるため、おうちで遠花火を眺めるくらいの距離感がやさしい選択です。
おうちで撮る、涼しい夏写真
外に出なくても、夏は撮れます。エアコンの効いた部屋でへそを出して寝る姿、ひんやりマットにあごを乗せた顔、扇風機の風に毛がなびく瞬間。「夏をしのぐうちの子」は、それ自体が季節の風物詩です。快適な室内なら、その子の負担もゼロ。夏写真の主戦場は、実はおうちの中かもしれません。
窓越しの入道雲や夕立を背景に、窓辺の子を撮るのもおすすめ。ガラス一枚隔てた安全圏から、夏の空気だけを写真に取り込めます。
夏ならではの「音と気配」は動画で
セミの声、風鈴の音、扇風機の羽音、スイカをしゃりしゃり食べる音。夏は、音の季節でもあります。写真と合わせて、10秒ほどの短い動画をいくつか残しておくと、数年後に再生したとき、あの夏の空気ごとよみがえります。
夕涼みの散歩をただ後ろから撮った動画、網戸ごしに外を眺める背中の動画。特別な演出はいりません。日常の夏こそが、いちばんの被写体です。
夏写真の技術的なコツ
- 強い日差しは「日かげ」で味方に … 直射日光は影が強く出すぎます。明るい日かげに入れば、光は十分なのに柔らかい、好条件になります。
- 白い毛の子は白飛び注意 … 夏の強い光は白飛びの季節。明るさを気持ち下げて撮りましょう。
- 青空を入れるなら順光で … 太陽を背にすると空が濃い青に写ります。夏らしい色は、立ち位置で作れます。
夏のベストショットは、思い出の一枚に
ひと夏の写真から選んだベストの一枚は、壁紙や年賀状の有力候補になります。そして、ひまわりと一緒の一枚、浴衣姿の一枚をやわらかな水彩イラストにすれば、その夏が一枚の作品として残ります。
季節の写真は、季節が巡るたびに、その年の思い出をよみがえらせてくれる力を持っています。今年の夏のあの子を、来年も再来年も見返せる形にしておきませんか。
よくある質問
海やプールに連れて行きたいのですが、注意点は?
暑さ対策と休憩・水分補給を最優先に、施設のルール(リード・利用時間)を確認して利用しましょう。砂浜は日中かなり高温になるので、必ず朝夕の涼しい時間帯に。塩水や砂を舐めすぎないよう見守り、帰宅後は体をしっかり洗い流してあげてください。楽しい思い出は、安全のうえに成り立ちます。体調に不安がある子は、無理をさせないのがいちばんです。
夏の車内での撮影は大丈夫ですか?
走行中・停車中を問わず、夏の車内は短時間で高温になります。撮影のためであっても、車内にペットだけを残すことは絶対に避けてください。ドライブ写真は、目的地に着いてから、涼しい場所で安全に撮りましょう。車内の暑さは、想像よりはるかに危険です。
暑がりの子で、夏はぐったり写真ばかりになります
そのぐったり姿こそ、夏の記録です。ひんやりマットで溶けている姿、冷房の風下の定位置。無理に元気な写真を狙わず、「夏をやり過ごす名人」としてのその子を残してあげてください。数年後、笑いながら見返せる名作になっています。
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