保護犬・保護猫を迎えた日から始まる
「記録」のすすめ

写真文化・記録

水彩風で描いたコーギーのイラスト

保護犬・保護猫を家族に迎えた日。それは、その子にとって人生(犬生・猫生)がもう一度始まった日です。だからこそ、この家で過ごす日々の記録には、特別な意味が宿ります。この記事では、保護っ子と暮らすご家庭ならではの、記録の残し方と楽しみ方をまとめました。

「うちの子記念日」は、第二の誕生日

保護犬・保護猫の多くは、正確な誕生日がわかりません。その代わりに、この子たちには特別な日があります。家族になった日、いわゆる「うちの子記念日」です。譲渡が正式に決まった日、初めて家に来た日、トライアルが終わって本当の家族になった日。どの日を記念日にするかは、ご家庭で自由に決めて構いません。迷ったら、初めてこの家の床を踏んだ日が、いちばん実感のわく候補です。

うちの子記念日は、誕生日と同じか、それ以上に祝う価値のある日です。「うちに来てくれてありがとう」「この家を選んでくれてありがとう」。年に一度、その気持ちを形にする日として、ぜひカレンダーに登録してあげてください。

初日の一枚は、何があっても撮っておく

お迎え初日は、緊張と環境の変化で、その子はたいてい固まっています。ケージの隅から出てこない、部屋の隅で小さくなっている。そんな姿を撮るのは気が引けるかもしれませんが、無理のない範囲で、そっと一枚だけ残しておいてください。

なぜなら、この一枚が数ヶ月後、宝物になるからです。おびえていた子が、リビングのど真ん中でへそを出して寝るようになる。その変化の物語は、初日の一枚があって初めて完成します。フラッシュは使わず、離れた場所から静かに。それだけ守れば十分です。

ビフォーアフターは、保護っ子記録の醍醐味

保護犬・保護猫の記録でいちばん胸を打つのは、心を開いていく過程です。目つきがやわらかくなっていく。しっぽの位置が上がっていく。距離が縮まっていく。写真を並べると、言葉にしなくても、その物語がまっすぐ伝わります。

  • 同じ場所での定点写真 … 月に一度、同じソファ・同じ部屋の隅で。表情と姿勢の変化が一目瞭然になります。
  • 距離の記録 … 最初は2メートル先から、やがて膝の上に。あなたとの距離そのものが成長の記録です。
  • 初めてシリーズ … 初めてのおもちゃ、初めてのお昼寝、初めての甘え。「初めて」の日付をメモと一緒に残しましょう。
水彩風で描いたチワワのイラスト
怖がりだった子のくつろぎ顔は、家族にとって何よりのごほうびです。

カメラが苦手な子への配慮

保護っ子の中には、カメラやスマホを向けられること自体が苦手な子もいます。過去の経験から、じっと見られること、機械を向けられることに警戒心を持っているのかもしれません。

そういう子には、撮影を頑張らないことが正解です。離れた場所からズームで、目線を求めず、シャッター音は消して。撮れない日が続いても大丈夫。「撮られても何も起きない」という経験を積み重ねるうちに、レンズの前でまばたきできる日がきっと来ます。撮り方の工夫はカメラが苦手な子の記事も参考になるはずです。

1年目の節目に、卒業記念のイラストを

うちの子記念日の1周年は、保護っ子家庭にとって特別な節目です。この1年のベストショットを一枚選んで、やわらかな水彩のイラストにする。「不安そうな顔の初日」から始まった1年が、「安心しきった顔の一枚」で締めくくられる。そんな卒業記念です。

イラストにした一枚を初日の写真と並べて飾れば、この家で刻まれた時間が、ひとつの物語として壁に残ります。うちのこびんでは初めての方限定で1枚無料でお作りしていますので、1周年の記念にもどうぞ。

記録は、次の誰かの勇気にもなる

保護犬・保護猫のビフォーアフターをSNSで発信する飼い主さんが増えています。おびえていた子が幸せになっていく記録は、「保護っ子を迎えるという選択肢」を世の中に伝える、いちばん説得力のあるメッセージです。

発信はもちろん義務ではありません。でも、もし気が向いたら。あなたの家の記録が、どこかの誰かの「うちも迎えてみようかな」につながるかもしれません。それは、あの子が果たす小さな社会貢献でもあります。

「トライアル期間」の記録も、あとから効く

多くの譲渡には、正式決定の前にトライアル(お試し同居)期間があります。この期間の記録は、つい後回しになりがちですが、実はいちばん変化の大きい貴重な時期です。

初日はごはんを食べなかった、3日目に初めてしっぽを振った、1週間目に名前に反応した。小さな一歩の写真とメモは、正式に家族になった日の喜びを何倍にもしてくれます。トライアルから本採用(?)への昇格の瞬間も、ぜひ写真に残してあげてください。

これから迎える方へ: 出会いの場の基礎知識

この記事を読んでいる方の中には、これから保護犬・保護猫を迎えようと考えている方もいるかもしれません。出会いの場としては、保護団体の譲渡会、保護犬・保護猫カフェ、自治体の動物愛護センター、譲渡マッチングサイトなどがあります。

いずれの場合も、譲渡には面談やトライアル期間などの手順があるのが一般的です。手順が丁寧なのは、その子の幸せを本気で考えている証拠。焦らず、じっくり、運命の子との出会いを待ってください。出会えたその日から、この記事の記録生活が始まります。

よくある質問

推定年齢しかわからず、誕生日が決められません

うちの子記念日を誕生日がわりにするのが、保護っ子家庭の定番です。あるいは推定年齢から逆算した季節の、覚えやすい日に決めてしまっても構いません。日付の正確さより、祝う日があることが大切です。

昔の写真が一枚もありません。さみしく感じます

その気持ち、よくわかります。でも、こうも考えられます。この子のアルバムは、あなたの家から始まる、と。過去の空白は、これからの毎日で埋めていけばいい。むしろ1ページ目から全部あなたと一緒のアルバムは、保護っ子だけの特権です。

傷が残っていたり、片目だったりします。写真に残すべき?

その子のありのままを、どうか誇りを持って残してあげてください。傷も含めて、その子が生き抜いてきた証です。そして、イラストにする際に気になる点があれば、事前のご相談も可能です。ありのままを描くのも、少しやわらかく描くのも、ご家族の気持ち次第で自由に選べます。

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