シニアの子の「今」を残す
写真のすすめ
白髪がまじってきた口もと、ゆっくりになった足どり、長くなったお昼寝。シニア期の子との毎日は、静かで、いとおしい時間です。この記事は、その「今」を無理なく写真に残すためのガイドです。撮影テクニックというより、シニアの子とのやさしい向き合い方の話として読んでください。
「今日がいちばん若い日」という考え方
シニアの子の写真について、まずお伝えしたいのはこれです。老いを感じ始めると、「元気だった頃の写真の方がいいから」と、今の姿を撮らなくなる方がいます。その気持ちは、痛いほどわかります。
でも、これから先のどの日と比べても、今日がいちばん若い日です。白髪も、とろんとした目も、今のこの子にしかない表情。数年後のあなたが見たいのは、きっと「今日のこの子」の写真です。だから、撮る枚数を減らさないでください。むしろ、増やしてほしいのです。
無理をさせない、が絶対のルール
シニアの子の撮影で、テクニックより大切なことがひとつあります。ポーズを求めない、待たせない、動かさない。撮影のためにおすわりをさせたり、明るい場所へ移動させたりするのは、もう卒業です。
その子が今いる場所へ、こちらがカメラを持って動く。寝ていたら寝たまま、伏せていたら伏せたまま。シニア期の撮影は、完全な「こちらが合わせる」スタイルでいきましょう。その方が、自然でその子らしい写真になります。
寝顔は、シニア期の主役
眠っている時間が長くなるシニア期は、裏を返せば寝顔の撮影チャンスが増える時期です。寝顔は動かないのでブレず、光をゆっくり選べて、その子も疲れません。シニア撮影と最高に相性のよい被写体です。
窓からのやわらかい光が顔に届く時間帯を見つけて、そっと近づいて数枚。すやすやという寝息まで写り込むような、穏やかな一枚が残せます。シャッター音で起こさないよう、音量には気をつけて。
「パーツ写真」のすすめ
顔だけでなく、体の一部分を大きく撮る「パーツ写真」も、ぜひ集めてみてください。
- 肉球 … 長年一緒に歩いてきた、少しかさついた肉球。手のひらサイズの歴史です。
- 白髪のまじった口もと … シニアの証は、頑張って生きてきた証でもあります。
- 耳、しっぽ、背中の毛 … 触り慣れた場所こそ、写真に残すと胸に来ます。
- あなたの手と一緒に … 手をそえた一枚は、ふたりの関係そのものの記録になります。
パーツ写真は、その子が寝ている間に撮れるのも利点です。いつか、この写真たちがどれほど大切になるか。それは、撮った人だけが知ることになります。
若い頃の写真と「並べる」楽しみ
昔の写真と同じ場所・同じ構図で今の姿を撮る「定点写真」は、シニア期ならではの楽しみです。同じソファの同じ位置、同じ散歩道の同じ曲がり角。並べてみると、変わったものと変わらないものが同時に見えてきます。
体は小さくなっても、こちらを見る目は子犬の頃のまま。そんな発見は、老いを寂しさではなく、積み重ねた時間の豊かさとして感じさせてくれます。スマホの写真アプリが自動で作ってくれる「思い出」機能も、昔の写真との再会のきっかけとして活用してみてください。
あなたも、一緒に写ってください
シニアの子の写真を見返すと、あることに気づきます。飼い主さんが一緒に写った写真が、ほとんどないのです。いつも撮る側だから、当然のことなのですが。
膝の上のその子と一緒に自撮りを。家族に頼んで、ふたりの何気ない時間を撮ってもらってください。セルフタイマーやスマホスタンドを使えば、一人暮らしでも撮れます。未来のあなたにとって、その子「と」写っている写真は、その子「の」写真と同じくらい、かけがえのないものになります。
動画と声も、少しだけ
写真とあわせて、短い動画も残しておくことをおすすめします。ごはんを食べる音、呼んだときに耳が動く様子、寝息。動く姿と声は、写真では残せない記憶です。
長い動画でなくていいのです。10秒の何気ない動画を、月に数本。それだけで、未来のあなたへの何よりの贈り物になります。撮った動画は、写真と同じくクラウドにも保存しておくと安心です。
「季節ごとに1枚」という、ちょうどいい習慣
毎日撮らなきゃと気負うと、続きません。おすすめは、季節ごとに1枚だけ「ちゃんと撮る日」を決めること。桜の頃、新緑の頃、紅葉の頃、こたつの頃。年4枚のペースなら負担がなく、それでいて1年後には四季のアルバムができています。
季節の写真は、あとから見たときに「この春は一緒にお花見したね」と時間を思い出させてくれます。シニア期の一年一年は、それだけ濃い一年。季節と一緒に残しておく価値があります。
今の姿を、一枚のイラストに
シニア期の写真がたまってきたら、その中の一枚を、やわらかな水彩のイラストにして飾るという楽しみ方もあります。白髪のまじった今の姿は、その子が重ねてきた時間ごと描かれて、若い頃の写真とはまた違う深いあたたかさをまといます。
うちのこびんでは、初めての方限定で1枚無料でお作りしています。「元気なうちに、今の姿を」と作られる方は、実はとても多いのです。急ぐ必要はありませんが、思い立った日が、いちばんいいタイミングです。
よくある質問
目が白くなってきました。写真に残すのがつらいです
無理に顔のアップを撮る必要はありません。少し引いた全身の姿、後ろ姿、パーツ写真。つらくない距離感の写真から残していけば大丈夫です。そして、白くなった目も含めて愛おしいと思える日が来たら、そのとき顔も撮ってあげてください。
介護中で、かわいい写真という気分になれません
介護の日々の写真は、無理に撮らなくて構いません。ただ、ごはんを食べられた日、天気のいい日にベランダに出た日。小さな「よかった」の瞬間だけ、記録のつもりで一枚。それが後から、頑張ったふたりの記録として意味を持つことがあります。
もしもの時のことを考えて、何を残しておくべき?
正面顔・横顔・全身・パーツ・動画と声。この5点があれば、遺影づくりもイラスト化も、どんな形の思い出づくりにも対応できます。ただ、これは「もしも」のためというより、今日のこの子の記録。そう考えて、気負わず少しずつ集めてください。
思い出の一枚を、
イラストでお作りしています
お写真をもとに、やさしい水彩風のイラストをお作りします。
初めての方には、1枚無料でお渡ししています。
気持ちの整理がついたときに、ゆっくりご利用ください。
費用は0円・メールで完結気に入らなければ受け取り不要
あわせて読みたい


