子どもとペットの写真の撮り方
きょうだいのように育つ日々を残す
子どもとペット。この組み合わせの写真には、ほかのどんな被写体にもない、特別なあたたかさがあります。しかも、ふたりは同時に成長していく。この記事では、きょうだいのようなふたりの時間を、安全に、自然に、素敵に残すためのコツをまとめました。
この写真の価値は「同時成長」にある
子どもとペットの写真が特別なのは、二人とも今この瞬間しかない存在だからです。赤ちゃんの隣に寄り添う子犬は、1年後にはどちらもすっかり別の姿になっています。抱っこされていた猫が、いつのまにか子どもより貫禄のある顔になっている。
つまり、この組み合わせの写真は、二重の成長記録です。撮れるうちに、たくさん撮っておく。それがこのジャンルの鉄則です。
大前提: 安全と、その子たちのペース
撮影の前に、いちばん大切な話をします。小さなお子さんとペットの触れ合いは、必ず大人が見守れる状況で。特に赤ちゃんとペットを二人きりにしないことは、写真に関係なく守りたい基本です。
また、ペットが子どもを少し苦手にしている時期(大きな声や急な動きに驚くなど)は、無理に近づけての撮影は控えましょう。距離のあるツーショット(同じ部屋の別々の場所にいる引きの一枚)も、それはそれでリアルな関係の記録です。仲良し写真は、関係が育つのを待ってからで遅くありません。
自然なからみを引き出す3つのコツ
1. 「撮るよ」と言わない
子どもにカメラを意識させると、ピースサインの記念写真になってしまいます。おすすめは、ふたりが遊んでいる時間に、少し離れた場所から望遠気味でそっと撮ること。読み聞かせをしている横にペットが来た瞬間、おやつをあげている真剣な横顔。演出しない時間にこそ、名場面は生まれます。気配を消して、家族の日常を観察する時間だと思ってください。
2. 子どもに「役割」をあげる
自然な絡みがほしいときは、ポーズではなく役割をお願いします。「ブラッシングしてあげて」「おやつをあげてくれる?」「お名前呼んでみて」。お世話をする小さな手と、それを受けるペット。役割のある時間は、構図が勝手にできあがります。
3. ふたりの目線の高さに合わせる
大人が立ったまま撮ると、ふたりの世界を上から覗く写真になります。しゃがんで、ふたりの目線の高さへ。子どもとペットが同じ画面の高さに並ぶと、「きょうだい感」が一気に増します。床に寝転がるくらいの低さも、遊びの臨場感が出ておすすめです。大人の膝が汚れた分だけ、写真は良くなると思ってください。
撮っておきたい定番シーン集
- お昼寝のシンクロ … 並んで寝落ちしたふたり。この組み合わせ最強の定番にして、何枚あっても困らない永遠の名作枠です。
- お世話シーン … ごはん係、ブラッシング係。成長とともにお世話が上手になっていく過程も記録に。
- おかえりのお出迎え … 玄関にそろって駆けてくるふたり。動画で撮って、ベストの瞬間を切り出すのが確実です。
- 年に一度の定点写真 … 同じソファで並んだ一枚を毎年。身長と体格の逆転劇が、数年で物語になります。
- 手と前足 … 小さな手と肉球のアップ。顔が写らなくても、関係性が写る一枚です。
年齢別・撮りどきの目安
子どもの成長段階によって、撮れる写真は変わっていきます。赤ちゃん期は「そっと見守るペット」の距離感が主役になります。よちよち期は、初めて自分からペットに近づいていく、歴史的瞬間の連続です。
園児〜小学生になると、お世話係としての絡みが撮れるようになり、ふたりの関係は対等な相棒へと育っていきます。思春期には一緒に写ってくれなくなるかもしれませんが、勉強机の足もとに寄り添うペット、という構図が残っています。各時期にしか撮れない距離感を、そのつど残しておきましょう。
「きょうだい写真」として残す工夫
子どもの成長アルバムの中に、ペットを「もう一人のきょうだい」として位置づけると、アルバムの物語が豊かになります。入園・入学の記念写真の隣に、同じ場所で撮ったペットの一枚を並べる。七五三の家族写真に、当然の顔をして参加してもらう。ランドセル姿の隣におすわりで並んだ一枚などは、家宝クラスの一枚になります。
年賀状や家族のフォトブックでも、ふたり並びのカットを毎年の定番枠にすると、続けるほど価値の増すシリーズになります。「今年のふたり」という定番があるだけで、年末の写真選びもぐっと楽しくなります。フォトブック化のコツはフォトブックの記事で紹介予定です。
ふたりの一枚を、イラストにする楽しみ
子どもとペットが並んだベストショットは、イラスト化の素材としても格別です。やわらかな水彩で描かれた小さなふたりは、子ども部屋やリビングの壁で、絵本の一場面のような存在感を放ちます。
成長してからこの一枚を見る日のことを想像してみてください。「こんなに小さかったんだ、ふたりとも」。写真とはまた違う、物語としての残り方をしてくれるのがイラストです。うちのこびんでも、お子さんと一緒の構図のご相談を承っています(まずは写真をお送りください)。
よくある質問
赤ちゃんとペットの写真で、気をつけることは?
触れ合いは必ず大人の手の届く範囲で、短時間から。衛生面では、撮影の前後の手洗いを習慣に。ペット側にも、赤ちゃんという未知の存在に慣れる時間が必要です。最初は同じ画面に写るだけの距離から、少しずつ近づけていきましょう。焦らないことが、ふたりにとっていちばんの安全策です。
子どもがカメラを向けると変顔します
健全な成長です。対策は、ペットを撮るふりをして子どもごと撮ること。「〇〇(ペット)を撮ってるだけだよ」と言うと、子どもの意識がカメラから外れて、ふっと自然な表情に戻ります。ペットは、最高の被写体であると同時に最高のおとり役でもあるのです。
子どもに撮影係を任せてもいい?
ぜひ任せてみてください。子どもが撮るペット写真は、大人には撮れない距離感と視点にあふれています。ブレもピンボケも味のうち。「はじめてのカメラマンはうちの子担当」という役割は、子どもとペット両方の思い出になります。子どもが撮った一枚をイラストにする、という合わせ技も素敵です。
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